女将をやっていて身についた私の特技。
それは「あなたの考えていることが分かる」こと。
どんなことを言っているかわかりますか?
お食事中、相手が今欲しいなと思っているものや考えていることが、行動や仕草から素早く先読みできるということです。
あなたもこのスキルを身につければ周りからも「お、気が利くね」と褒められること間違いなしです。
①ソフトドリンクにしたいな
注がれたお酒が全然減っていなのは、アルコールが飲めない証拠です。いつもはお酒大好きな方でも、体調が悪かったり都合が悪かったりで今日は飲めないけれど、それを言い出せないこともあるものです。それに気づいたらそっとソフトドリンクのメニューをお持ちします。
②新しいタバコが欲しいな
タバコの箱をクシャっと潰したのを見つけたら、手持ちのタバコがなくなった合図です。
すかさず「新しいのをお持ちしましょうか?」と声をおかけします。
③爪楊枝が欲しいな
無意識に何度も口元に手が行くのは口の中が気になっているから。爪楊枝をそっと差し出します。
④ちょっと飲みすぎたかな
話も食事も進み、明らかに飲むペースが落ちてこられました。そんな時は「お茶かお水をお持ちしましょうか?」とお聞きします。
⑤おしぼりを変えてほしいな
何度もおしぼりを畳んだり触ったりして、汚れてきているのも見過ごしません。新しいものと交換します。
⑥早く帰りたいな
何度も時計を気にするのはそろそろ帰りたいという合図です。さりげなく「帰りのお供(タクシー)をお呼びしましょうか」等と尋ねます。
相手のちょっとした行動や仕草、表情を見過ごさずに、一歩先回りした気遣いが出来る。
これは常にアンテナを張っていないとなかなか難しいのかもしれません。でもバレバレの行動ではなんだかわざとらしく、嫌味に感じられてしまうかもしれません。このようなことが自然と出来るようになれば、会社の中でも取引先の相手でも、結婚相手のご両親でも旦那様にだって、「出来る人だ」とあなたの株が上がることでしょう。
しかし、助六でお食事をするときはそんな気遣いは無用です。私がおりますからね。心置きなくお楽しみください。
料亭の女将は人間ウォッチングが大好きです。
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