大垣の料亭助六のちかげ女将です
梅雨が開けたというのによく雨が降りますね。
昨日、講演会に行ってきました。元旅行会社で現在コンサル業の先生のお話でした。
話の内容は、
”「地域をどうしたら活性化させることができるか。」そのためには着地型観光で、地域にある自然や歴史を生かして一人ではなく地域と誰かと一緒になってインバウンドを取り込むのが良い。”
ここまではいつも私が目指しているもので、私の進もうとしている道は間違っていなかったのだと納得して聞いていました。しかしその後、先生曰く
「外国人観光客が落としていくお金は膨大なお金だから、多少のマナーの悪さは我慢しなければいけないですよ。と旅館業の経営者に言うのですが旅館業の経営者は変わろうとしないんです。変われない旅館はつぶれていきます。」と。
とても悲しくなりました。確かに「漠買い」などと言われています。でも私はマナーの悪さは許してはいけないと思っているのです。文化の違いを教えるのではなく伝えていくべきだと思っています。
「備品を持ち帰ってしまう。」「ビュッフェスタイルの食事だと全て無くなってしまう。」「深夜なのに廊下で騒ぐからやかましい。」「お風呂で平気でタオルを湯船に入れたり、お湯の掛け合いをしている。」などという話をお聞きします。「外国人の宿泊する旅館には行きたくない。」と日本人は言っているともお聞きします。
思い起こせば日本人が何十年前に海外旅行に出かけ始めた頃、部屋のタオルは持ち帰るは、お土産を買いあさるはマナーができていなかったように記憶してます。何十年とかかって旅行社さんや現地の方の指導があって日本人も現在に至ってる気がします。
ですので、私は放置してされるがままにしておくのには賛同できないのです。
備品は持ち帰っては駄目。
公共の場では静かにする。
浴槽にはタオルを入れない。
時間は守る。
などと文化の違いを押しつけではなく、「世界の一流はこうなんだよ。」と伝えるべきだと思います。
テレビで大阪の串カツ屋さんが「ソースは一度付け」を根気よくどうしたら伝えれるのだろうかと四苦八苦して外国人観光客に伝えていました。今では外国人観光客も一度付けが当たり前になったそうです。
知らないだけなので知ればできるのだと信じたいです。
そうしないと、外国人観光客が来なくなった場所は今度は日本人までも来なくなってしまうからです。
旅行社の皆さん、目の前の利益も大事ですが先をみた旅館業のお手伝いをしてください。
コンサルの先生、それでは旅館が今すぐではないにしても潰れてしまいますよ。
この旅館の何が売りで楽しんでいただけて安くしなくても良く、日本人のお客様と共存できるかの方法を指導していただきたいです。
インバウンドを受け入れなさい。お金を落とすから我慢しなさい。では旅館業は浮かばれません。
と昨日の講演で感じた私でした。
料亭の女将は講演を聴いてガッカリしました。