梅雨の時期真っ只中ですが、
天気の予報によると、
来週あたりから徐々に雨が降るそうですね。
梅雨の時期といえば欠かせないのが、傘。
雨を凌ぐために傘は必要不可欠ですが、
周りの人に当たったり、
雨がかからないよう、
少し注意する場面に出くわすことは少なくないはずです。
さて、そんな傘について、
本日はマナーをご紹介致します。
江戸しぐさに、「傘かしげ」というマナーがございますが、
ご存知でしょうか?
傘かしげとは江戸時代、
傘を差しながら自分と相手がすれ違う時、
相手がいない方向に少し傘を傾け、
雨や雪がかからないようにしました。
また当時の傘は紙と竹で作られていたため、
それらにぶつけて破らないため、
壊さないためにも必須の行為でした。
さらに傘をかしげることで、
相手へ敵意がないことを意思表明する行為でもありました。
相手への気遣いから生まれたこの行為は、
粋な大人の心得とも言えますよね。
この様な少しの心配りで、
互いが気持ちよく傘を使えるのではないでしょうか。
他にも、気を付けたいマナーとしましては、
傘を閉じるとき、周りに人がいないことを確認し、
傘を上に向けて少しすぼめてから、
下に向けて閉じましょう。
開けるときも相手の顔などにぶつからないよう、
少し斜め下に傾けて傘を開けてから、
上げるようにましょう。
傘を使う時は、「傘かしげ」を思い出してみて下さい。
雨の日でも、
少しでもその場に良い空気をもたらしてくれるでしょう。
和食を楽しむ料亭の女将は、粋な江戸しぐさから沢山学んでいます。