大垣の料亭助六のちかげ女将です。
茶托とは湯のみ茶碗を載せる小さなお皿のことですが、お客様がいらっしゃった際には無くてはならないものです。どうして茶碗だけではいけないのか、その理由を貴方は説明できますでしょうか。
茶托を添えてお茶を出すのも日本文化のひとつ。
日本茶碗は持ち手がありません。そのため、お出しする際にお客様が口を付ける部分に直接手を付けてしまわないようにという心遣いから生まれたものです。お越しくださったお客様に対し敬意を表し、居心地よく感じてもらうために必要なものなのですね。また、テーブルを傷つけたり汚したりしてしまわないようにという物への配慮もあります。食事マナーの基本の一つです。
助六ではお客様がいらっしゃるとすぐにお茶のおもてなしをさせていただいております。ですが、実はそのお茶の下にある茶托にも感謝や敬意が込められているのですよ。さりげないおもてなし文化を感じていただけます。