春の旬の一つ、「蛤」。
本日は蛤についてお話いたします。
蛤といえば、縁起物の食材の一つです。
結婚式やひな祭りのお吸い物には、
蛤が必ずと言っていいほど出てきます。
蛤の殻は、同じ貝のものでないと、
両方が綺麗に揃わないことから、
結婚式のお料理では蛤が
「夫婦和合」「夫婦円満」の意味合いを込めて、
良く使われます。
そしてひな祭りでも蛤を食べると、
将来良縁をもたらせてくれると言われています。
結婚式やひな祭りの蛤のお吸い物には、
この様な意味があったのですね。
実は和婚の人前式のスタイルの一つには、
蛤の貝殻を使用する
「貝合わせの儀」というものもございます。
一対の蛤の貝殻を、新郎新婦様がそれぞれ持ち、
互いが結婚の誓いを述べながら、
二つの貝殻を重ね合わせる儀式です。
それだけでなく、昔の花嫁道具としては、
蛤の殻を一年分箱に詰め、
一番初めに運んだそうです。
蛤は、縁起物として古来から使われてきたのですね。
結婚式や桃の節句には、
幸せな願いを込め、必ず使いたい食材ですよね。
和食を楽しむ料亭の女将は、幼少の頃貝合わせを楽しみました。